ダイヤ半導体

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炭素Cも半導体ですが、高純度結晶はダイヤモンドであり、シリコン単結晶とは桁違いに加工が難しく、実用化は困難な道のりです。それが新しいウエハ加工技術が開発されたというニュースがありましたので御紹介致します。サファイア基盤上にマイクロニードル法という技術でダイヤモンドウエハを形成できるのだそうです。そしてシリコン単結晶と同じように、リンとかホウ素をキャリアとしてドーピングしてスイッチに使うわけです。

そのスイッチとしての性能が、バリガ性能指数でシリコンの4万9千倍というのですから驚きです。これが実験室レベルで確認されちゃってるというのです。

※バリガ性能指数の論文

B. J. Baliga, “Power semiconductor device figure of merit for high-frequency applications,” in IEEE Electron Device Letters, vol. 10, no. 10, pp. 455-457, Oct. 1989, doi: 10.1109/55.43098.
要約:高周波回路で動作するパワー半導体デバイスの性能指数(Baliga High-frequency figure of merit)を導出しました。これによるとパワーデバイスに発生する電力損失は、動作周波数の平方根に比例して増加し、出力電力にほぼ比例することが予測されます。また、デバイスの電力損失を材料固有のパラメータと関連付けることで、移動度や破壊限界電界の大きい半導体を使用することで、電力損失を低減できることが示されています。文献データを調べると、シリコンをガリウムヒ素、炭化ケイ素、半導体ダイヤモンドなどに置き換えることで、大幅な性能向上が得られることがわかっています。

URL: https://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?tp=&arnumber=43098&isnumber=1649

バリガさんの1989年の論文で既にダイヤモンド半導体の可能性に言及されていたのですね。ダイヤモンドの物性値に基づいて予測されていたのですね。

上記の性能グラフを見て、ダイヤモンド半導体は凄いなと思いましたが、同時に、製品出荷が始まっているSiCやGaNも凄いんだなあと再認識しました。

https://www.rohm.co.jp/products/sic-power-devices

https://www.infineon.com/cms/jp/product/power/gan-hemt-gallium-nitride-transistor/

もうクリックすれば買える製品なんですね。スマホ充電器などに既に使われ始めています。エアコンとか電気自動車にも使われています。これが10年後、20年後に自分たちの生活にどのように影響していくか、考えることが必要です。

※参考商品

RAVPower 61W USB-C 急速充電器(世界最小最軽量クラス)【GaN (窒化ガリウム)採用/折畳式/PD対応】RP-PC112

Anker PowerPort III 65W Pod (PD 充電器 USB-C)【PowerIQ 3.0 (Gen2) 搭載/PSE適合/折りたたみ式プラグ】


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