神戸大学大学院教授の尾崎弘之氏が51社の日本企業を訪問調査してまとめた日本企業におけるオープンイノベーションのケーススタディ本です。
著者によると、オープンイノベーションを実現させるために、次の5つのプロセスが必要になるということです。
- 組織をオープンにする(自前主義からの脱却)
- 知のダイバーシティ(多様性)を推進する
- あえてダブルスタンダードで進む
- プラットフォームを進化させる
- 事業出口を柔軟に探す
知のダイバーシティを推進するために、「デザイン思考」を活用する戦略が採用されています。1991年にアメリカでIDEO社を設立したデビッド・ケリー氏がデザインの手法をビジネスに取り入れた源流のひとつです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/デザイン思考
ダブルスタンダードというのは、「アイデアフェーズ(局面)」と「投資フェーズ(局面)」を分離して、異なる基準で運営していくということです。アイデアを出して育てて行く段階と、事業化する段階では、違う考え方で取り組むべきと考えます。
ポストイットで有名な米国スリーエムでは、「社員が就業時間の15パーセントを会社から課せられた業務以外に自由に使って良い」という「15パーセントカルチャー」があるそうです。更に米国グーグルでは「20パーセントルール」を採用して自由さをアピールしているということです。イノベーションを巻き起こしていくためには意図的に従来業務から離れる時間が必要なのでしょう。
※参考記事
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