エリック・ブリニョルフソン、アンドリュー・マカフィー、セカンドマシンエイジ
はい、ちょっと「シンギュラリティ検定」みたいな話になるのですが、常識問題と言いますか、「意識高い系」の基礎知識なんでございます。飲み屋の会話でも、家庭内の会話でも是非活かして下さい。
問い:MITの経営学部教授のエリック・ブリニョルフソンとアンドリュー・マカフィーが共著で出版した「セカンドマシンエイジ」というのはどういう意味ですか?
回答:ファーストマシンエイジ、第一機械時代は、1775年にワットの蒸気機関が発明されて、産業革命が始まり人類の肉体労働を駆逐した。セカンドマシンエイジ第二機械時代は、コンピューターをはじめとするデジタル機器により知的労働が置き換えられていく過程である。(「セカンドマシンエイジ」第1章25ページ参照)
第一次産業革命、第二次産業革命、第三次産業革命、第四次産業革命、第五次産業革命と、人によって呼び方は様々です。長い長い人類の歴史を振り返れば、キリスト教暦1775年に始まった最後の200年間で5回も革命があったというのは細かく数えすぎな気も致します。ブリニョルフソンとマカフィー教授の2回目の革命というカウント方法は、肉体労働、知的労働という対応も分かりやすいし、歴史を捉える良い方法だと思われます。
第12章「個人への提言」に、セカンドマシンエイジを生き抜く方策が示唆されています。
グーグル創業者ラリーペイジが、モンテッソーリ教育を振り返って、「ルールや命令に従わないこと、自分でやりたいことをみつけること、どうして世界はこうなっているのかと問うこと、人とは少しちがうやり方をすることが教育の一部だった」と述べているのを引用し、
「セカンドマシンエイジに人間が貴重なナレッジ・ワーカーであり続けるために、私たちは次のことを提言する。読み書き算数だけで終わらず、発想力、広い枠でのパターン認識能力、複雑なコミュニケーション能力を養うことだ。そして可能な限り、自己学習環境を活用すると良い。」と提言しています。ナレッジ・ワーカーというのは知的労働者という意味です。
これはちょっと日本人には頭の痛い話ですね。日本人は「出る杭は打たれる」ということわざの通り、「人とは少しちがうやり方」を排斥する傾向がありますよね。これからの時代は、そういう日本人自身(我々自身)のメンタリティにもメスを加えていかなければならないのかもしれません。
「どうしましょう、私すでに大学生なんですけど、いまからモンテッソーリ幼稚園に入り直すことはできないし!」という声が聞こえてきそうです。はい、管理人も大人ですけどモンテッソーリとは何の関係も無い教育環境で育ってしまいました。それでも、モンテッソーリ教育がどういうものか勉強して、自分自身の生活にも取り入れたら良いでしょう。一生勉強ですからね!
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