日本とは何か

「源氏長者-武家政権の系譜」、岡野友彦、吉川弘文館

シンギュラリティの時代を生き抜くために、時代の流れに左右されない、ぶれない固定軸を持つことが必要です。それは日本人にとって「日本とは何か」という知識です。

源氏長者という言葉を知っていますか?知っていたとしても、「淳和奨学両院別当」や「准三后」は御存知でしょうか。そして、征夷大将軍が兼務していた源氏長者には天皇の三種神器に対応するような宝器が存在し、歴代将軍に受け継がれてきたことを御存知でしょうか。補論「家康生涯三度の改姓問題」も非常に興味深く、一気に引き込まれて読んでしまいました。表紙の勅書は後陽成天皇が徳川家康を源氏長者に任命した宣旨ということです。この本を読み終わった後に改めて眺めると感慨深い文書だと思いました。

歴史を知ることは自分自身を知ることです。そして歴史は、未来に向かって未知の問題が発生したときに、過去に倣ってどのように乗りこえていくべきか羅針盤になる知識なのです。日本社会が、仏教伝来をどのように乗りこえたのか、また武家の台頭(暴力の時代)をどのように乗りこえたのか、そして黒船来航(西欧列強植民地主義)をどのように乗りこえたのか、これを学び直すことにより、21世紀の子供達が、どのようにしてシンギュラリティ(AI革命)の時代を乗りこえるべきかヒントが得られるはずです。