資産効果・逆資産効果

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イギリスの経済学者アーサー・セシル・ピグーは、デフレであっても資産の購買力が増加すれば、生産高や雇用にプラスの刺激を与えると主張しました。これを「ピグー効果」、「資産効果」と言います。

一般には、購買力を考慮せず、単に株価や不動産価格の名目価格が上昇することにより景気が刺激されるという考え方も、「資産効果」という言葉で説明されています。「お財布にお金が沢山入っていると使いたくなってしまう」ということですね。逆に、株価や不動産価格が下落すると、消費や雇用にマイナスとなってしまうことを「逆資産効果」と言います。

日本では1989年12月29日に、日経平均終値38915円を記録してから、2003年4月28日に最安値終値7603円を記録するまでの24年間が、「失われた20年」あるいは「失われた30年」と呼ばれ、「バランスシート縮小」が経済に与える影響を身をもって経験してきました。

※国民経済計算、ストック編、統合勘定

https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/data/data_list/kakuhou/files/h29/h29_kaku_top.html

内閣府の統計によると、非生産資産である土地の総合計は、1994年末の1964兆円から、2013年末の1135兆円まで、829兆円が消失しています。829兆円分のバランスシートが日本国民全体から失われているのです。日本の人口を1.2億人とすると、国民ひとりあたり690万円の不動産価値が消滅(値下がり)しているのです。その分、日本の国民から元気(やる気、自信)が失われていると解釈できます。これが逆資産効果です。資産効果と逆資産効果により、景気の波を生ずると解釈することができます。人間は、かくの如く非合理的な生き物であるというわけです。