OpenCV(オープンソースコンピュータービジョンライブラリ)は、オープンソースのコンピューター視覚および機械学習ソフトウェアライブラリです。ライブラリというのはプログラムの部品、プログラムの集まりです。OpenCVは、コンピューター画像認識アプリケーションに共通の基盤技術を提供し、商用製品でのマシン認識の使用を加速するために構築されています。OpenCVはBSDライセンス製品であるため、企業は無償でソースコードを利用および改変できます。
このライブラリには、2500を超える最適化されたアルゴリズムが含まれ、古典的アルゴリズムから最先端の画像認識と機械学習アルゴリズムの包括的なセットが含まれています。これらのアルゴリズムを使用して、顔の検出と認識、オブジェクトの識別、ビデオでの人間の行動の分類、カメラの動きの追跡、移動するオブジェクトの追跡、オブジェクトの3Dモデルの抽出、ステレオカメラからの3D点群の生成、画像をつなぎ合わせて高解像度画像を生成できます。シーン全体の画像、画像データベースからの類似画像の検索、フラッシュ撮影した画像からの赤目の除去、目の動きの追跡、風景の認識、拡張現実と画像合成などができます。OpenCVには47000人以上のユーザーが居りコミュニティと1800万を超えるダウンロードの推定数が記録されています。このライブラリは、企業、研究グループ、政府機関で広く使用されています。
Google、Yahoo、Microsoft、Intel、IBM、Sony、Honda、Toyotaなどの定評のある企業がこのライブラリを採用しているほか、Applied Minds、VideoSurf、Zeiteraなど、OpenCVを幅広く利用している多くのスタートアップ企業があります。OpenCVの用途は、ストリートビュー画像をつなぎ合わせたり、イスラエルの監視ビデオで侵入を検出したり、中国の鉱山設備を監視したり、ロボットが移動したり物を掴んだり、ヨーロッパでのプール溺死事故の検出、スペインとニューヨークでは反応アート(インタラクティブアート)の実行に使われ、トルコの滑走路ではがれきの有無を確認し、世界中の工場で製品のラベルを検査し、日本では迅速な顔検出に使われています。
今やOpenCVは、ROS(ロボットOS)に標準ライブラリとして組み込まれています。それは今やラズベリーパイの様な超小型のSoCチップでもスタンドアロンで動かすことができます。
つまり、誰かが画像認識機能を持つロボットや商品を開発しても、それはOpenCVとROSの機能を実装しているだけで「全然すごくない=当たり前の」ことになります。いうなればフリーソフトをダウンロードしてインストールして実行しているだけということになります。決して驚いてはいけませんし、そんなものに投資をしてもダメです。大したことはないのですから有り難がる必要は毛頭ありません。
例えば原始人に磁石とか電池を見せたら度肝を抜かれるかもしれませんが、現代人は驚きません。それと同じことです。大したことはないのです。
最後に、OpenCVの画像認識能力は、認識率でも認識速度でも、既に人間の能力を超えていますので、そのことも忘れないで下さい。
※参考記事
Robot Operating System (ROS)
AIの画像認識率が既に人類を超えてる件
※参考書籍
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