孫子は兵法書で「彼を知り己を知れば百戦殆ふからず」と述べました。人類はシンギュラリティ時代の「敵」を良く知る必要があります。それは全てのロボットに組み込まれているROSロボットオペレーティングシステムです。
ROSは、ロボットを動かすためのオープンソース基本ソフトです。プログラムが公開されて全世界のエンジニアの共同作業で毎日ヴァージョンアップされています。最新バージョンは、2018年5月23日にリリースされた、ROS Melodic Moreniaです。これは12番目のROSディストリビューション(配布パッケージ)です。
※ROS開発現場
OSと名付けられていますが、Linuxとかwindowsみたいなものとは違い、Linux(ubuntu)の上で動く、基本ライブラリ集という感じです。様々なセンサーやモーターを動かすことができます。有名なところでは、sony のペットロボットaibo でも使われているということです。自動運転車もロボットの一種ですから使われています。センサーで外界を認識し、リアルタイム3D地図を作成し、これをrosbagというデータ形式で保存して、動作シミュレーションを行うことができます。
※ROS公式サイト
ROSから見れば、自動運転車もロボットペットも、ドローンも、自動配達ロボも全て同じモノです。常に外界を認識して、与えられた任務を遂行し続けるのです。
ROSを学び、ROSを知ることにより「未来のロボットがどうなるか」より具体的に理解することができるでしょう。
20世紀のロボット工学は、各開発者がセンサーからモーターからソフトウェアまで全てゼロから開発しなければなりませんでしたが、21世紀のロボット開発は、用意されたパーツを組み立てるだけで完成します。ロボット開発の効率が格段にアップしています。20世紀までは産業用ロボットが活躍していましたが、21世紀には生活用ロボット・家庭用ロボットが活躍すると予測されています。自動運転車、自動配達ロボットに加えて、ロボット掃除機のほか、パートナーロボット、癒し系ロボット、介護ロボット、自立支援ロボットなどが開発されています。これらの開発速度が毎日向上しているというわけです。我々の生活が一変することになるでしょう。
※参考書籍
※参考記事
Autoware自動運転ソフトウェア
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