炭素14年代測定法

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1960年のノーベル化学賞は、炭素14年代測定法を発明したUCLAのウィラード・リビー博士が受賞しました。考古学などで使われている古い木材や衣類などの年代測定を正確に決めちゃうアレです。

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これがシンギュラリティとなんの関係があるのかと言えば、それはやはり自分の頭で理解するということです。エジプトのミイラの年代測定に使われて、紀元前3000年前に何王朝が来て、次に何王朝、その次に何王朝と、良くもそんなに詳しく分かるなあと疑問に思ったことありませんか?

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炭素14年代測定法は、炭素14と炭素12の比率で動植物が呼吸しなくなった時期、つまり死んだ時期を特定する方法です。

地球上の炭素は3種類あります。

炭素12・・・炭素の98.93パーセント、陽子6、中性子6、電子6

炭素13・・・炭素の1.07パーセント、陽子6、中性子7、電子6

炭素14・・・炭素の0.00000000012パーセント、陽子6、中性子8、電子6、半減期5730年でベータ崩壊して窒素14(陽子7、中性子7、電子7)となる。

地球上の大気に含まれる二酸化炭素は、宇宙からの同じ強さの放射線(宇宙線)を浴び続けているので、上記存在比率は常に一定になっています。この二酸化炭素を地球上の植物は光合成で取り込んで自分自身の細胞を形成します。動物は食物連鎖でそれを食べる訳です。ですから、動物や植物の身体に含まれる炭素の中性子の数を調べて、0.00000000012パーセントからどれだけ減っているかにより、「その動植物が死んでからどれくらい時間が経っているか」を知ることができます。もしも半分に減っていれば「死後5730年経過している」と推測することができるのです。炭素14(放射性炭素)量の測定はガイガーカウンターを利用して測定することができます。

嘘を見破れ!

このように炭素14年代測定法により、ピラミッドのミイラが何年前に亡くなった人物なのか測定することが出来ちゃうのです。

シンギュラリティ革命の過程でも、様々なウソやプロパガンダが流布することでしょう。その嘘を見破るためには、自分の頭で考える癖をつける必要があります。炭素14年代測定法を勉強することは、そのようなウソを見破るための訓練になります。

AIで将来何ができるようになるか、これを正確に知るためには自分自身がニューラルネットワークの仕組みを正確に知る必要があります。バイオ革命がどのように進展するかを正確に知るためには、DNAの構造や遺伝子編集の仕組みを正確に知る必要があるのです。あらゆる分野で、嘘を見破るためには事前の勉強が必要です。暗号資産の正確な価値を知るためには、現代暗号の仕組みを学ぶ必要があります。それは離散数学を学ぶことでもあります。あらゆる分野で「批判的読解」をしなければなりません。


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