未来の年表

河合雅司、未来の年表

大ベストセラー読みました。「2016年、出生数は100万人を切った」という序文から始まり、人口減少社会が日本社会に与える影響を詳細に論じておられます。

この人口変化は、日本社会独自の変化であり、欧米における「シンギュラリティ問題」とは質が異なります。技術的な問題とは関係が無いのです。だから日本の子供たちは技術的なシンギュラリティの観点に加えて日本社会独自の人口構造の変化についても学び、考え、行動していく必要があるのです。

技術的な変化と、人口統計的な変化がダブルで作用しますので、日本社会の変化は、かつて人類が経験したことの無いような急激な変化になるはずです。まあでも歴史に学べば日本でも元寇とか、戦国時代とか、明治維新とか、2度の世界大戦とか、大きな社会変革は体験していますので、それと同じような変化が来ると考えれば良いのかもしれません。従来価値があったものに価値が無くなり、従来無価値だったものに価値があるようになる、ということですね。

「従来価値があったものに価値が無くなり」というのは、わかりやすいですね、今現在価値のあるものに投資するのは控えましょうということですから、今現在価値のあるものから投資を引き揚げれば良いんですね。今現在の生活というものもありますので、全く手を引いてしまうこともできませんから、昔みたいに投資するのはやめようと考えれば良いかもしれません。ちょっと語弊があるのでアレですが、試みに書いてみましょう。「現在の学歴に価値がなくなる」「現在の資格に価値がなくなる」「現在の勤務先に価値が無くなる」「現在の価値ある資産(不動産、株式、通貨など)に価値が無くなる」という具合でございます。どうです?おろそしいでしょう?そうなんです、恐ろしい変化なんです。

ちょっとニヒリズムみたいになってしまいますが、それなら今努力して勉強したり資格を取得したり、就職したり、財産を取得したりすることは意味がないのか?となってしまうのですが、そうではないと思います。勉強したり努力することは大事なんです。変化を掴むために、感受性を養うために、勉強とか努力が必要なのです。keep on running というやつでございます。ただ、その勉強とか資格の意味合いが違ってくるということなんですね。学歴とか資格そのものに価値があるのではなく、その努力する過程や姿勢が大事というわけなんでございます。

「従来無価値だったものに価値があるようになる」というのは、難しいんですね。現在無価値なもの全てに価値が付与されるわけではないからです。無価値なもののうちの何かがブレイクするという話です。何がブレイクするのか?これは難しいですね。株式投資の場合はどうしても後追いになってしまいますので果実を享受することは難しいのですが、それでも「ブレイクに対して敏感に考える」ということは大切だと思います。株式の指標で言えばROAというのが重要だと思います。資本効率ですね。新しい商売なので、効率が良いので、元手が少なくてもバンバン儲かるという訳なんですね。どんなにHPがカッコ良くても、ROAが低い会社はダメですぞ!

そういえば、自動運転車の基幹技術であるLIDARセンサーのトップメーカー velodyne という会社があるのですが、この会社なんかは、将来価値が出ることが比較的わかりやすいですね。

Screenshot of www.velodynelidar.com

この会社の株を買いたいなと思って一生懸命調べたのですが非公開会社で買うことは出来ないみたいですね。話が横道にそれましたが、とにかく今は上場もしてないような会社の時価総額が将来数兆円を超えたりとか、そういう変化がバンバンやってくるんですね!これからの時代は変化に対する嗅覚が大事になってくると思います。

※参考記事

未来の年表2


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