リファラルリクルーティング株式会社代表白潟敏朗さんの「知らない人を採ってはいけない」を読みました。referral recruiting とは、refer つまり「参照する」採用ということです。referral は紹介ですから、縁故採用ですね。形式的に「採用試験」を残している場合でも、実質的に縁故採用になっている場合もあります。会社の採用以外でも、昇進試験でも、大学や大学院や研究室の入学試験も、実は縁故に傾いているケースが増えているのです。「脱試験、脱競争」の時代がやってきたということです。
※参考記事、ベネッセ教育情報サイト、推薦・AO、実は大学入試の「大きな柱」入学者の約44%
日本でも推薦入試の割合が増えてきていますが、アメリカでは、大学入試も、企業の採用も、試験一発ではなく、自薦他薦も含めたリファラル型が主流になっています。
上記著者によると、リファラル採用には次のようなメリットがあるそうです。
- 採用コスト大幅削減
- 社長と会社に合う人材を採用できる
- 入社後の定着率向上
- 会社の魅力と課題を見える化できる
- 会社の魅力の継続的向上(経営変革の実現)
- 幹部と社員が経営者目線をもつ(究極の人材育成)
- みんなの心が1つになる
なんと、これは採用だけに留まらず会社全体の改革に繋がる活動になっているんですね。職場における信頼関係が深まる採用方法と言えそうです。実際に、縁故要素を加味した採用によって入社後のパフォーマンスが良かったなど、リターンがあるからこそ、このような採用方法がアメリカでは主流になってきているのでしょう。そして、大学入試でも、ペーパーテストだけでなく、課外活動や論文提出なども含めた総合力で審査することにより、入学後のパフォーマンスが確保できているということで、総合的な入学選考方法が採用されているのでしょう。
シンギュラリティを乗り越えるために、日本に住んでいる日本人の若者でも、この変化を認識して対応していこうとする意識が必要だと思います。ルールが変わってきていると言うことを認識すべきなのです。
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