1937年に火災で墜落して多数の死者を出した飛行船ヒンデンブルグ号になぞらえて、数学者ジム・ミーカ(Jim Miekka)が考案したのが、ヒンデンブルグ兆候(Hindenburg Omen)です。発生すると1か月間は有効とされ、80%弱の確率で5%以上の株価下落が起きるといわれています。
https://www.google.com/search?q=ヒンデンブルグ・オーメン&tbm=nws
この兆候の条件は2つあります。
その1:52週高値と52週安値の割合が両方とも2.8パーセントを超えていること。
その2:NYSE(ニューヨーク証券取引所)の指数が50日前よりも高くなっていること。(この条件は以前、10週移動平均が上昇していることでした。)
いずれにしても、ヒンデンブルグ・オーメンは、株価が上昇していて、年間最高値も年間最安値も両方とも増えている、つまり、市場が過熱している(ボラティリティが高まっている)ときには、大きな調整が入る可能性が高いことを示しているのです。年間最高値と最安値は、市場の興奮状態を示すものでしょう。「ハッと気付いて」冷静になったときに一旦調整するという予測です。最安値の割合も条件にしているのは、「景気後退の影が忍び寄っている」ことを加味する為でしょうか。
景気が悪くなるときに一番最初に下落し始める株式は「景気敏感株」と呼ばれます。業種で言うと、「化学」「非鉄」「半導体」「鉄鋼」「機械・建機」「商社・海運」などが敏感業種と言われています。
そういえばOECDの総合先行指数CLIも下落傾向にあります。これから暫く注意が必要な時代に入る可能性があります。
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