カシオがデジカメから撤退!

https://www.casio.co.jp/media/jp_ja/ir/results/201805_620/setumei18_all.pdf

カシオ計算機は2018年5月9日、決算発表に際してデジカメ事業からの撤退を発表しました。2018年3月期決算説明会資料から引用します。

---引用はじめ
【デジタルカメラ】
コンパクトデジタルカメラ市場からの撤退により赤字体質から脱却
・下期に独自ジャンル新製品を投入するもコンパクト市場縮小により挽回ならず
・在庫の洗い替え等による損失計上(営業利益のマイナス要因)
・事業構造改善費用として資産廃棄損、固定資産の減損等の特別損失を計上
・独自技術、ノウハウを活用した新しい事業領域創造へ

---引用おわり

今の若い人はご存知無いかも知れませんが、デジカメと言えばカシオでしたね。世界で初めてヒットしたデジカメは、QV10、これは衝撃的でしたね!

https://ja.wikipedia.org/wiki/QV-10

それまではフィルムカメラで撮影して、現像して、スキャンして、画像データをパソコンに表示させると、もう、それだけで感動したものです。

我が家でも最初のデジカメはQV700でしたか、感動しましたね。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970909/qv700.htm

改めてスペックを見ますと、35万画素で、FINEモードだと14枚しか保存できなかったんですね。でもフィルムだって24枚とかでしたから全然不便に感じませんでした。今は1000枚以上撮影できるんですよね!

なぜカシオがデジカメから撤退するかというと、コンパクトデジカメが「コモディティ化」したということですね。コモディティというのは商品という意味ですが、まあ、普通の商品、ありふれた商品になってしまったということです。誰も気に留めない「つまようじ」みたいなものですね。特に高額な費用で買うようなものではない、ということです。もう儲からないんですね。カシオは、どんどん新しいイノベーションに軸足を移していくということですね。カシオのHPを見て、新たなイノベーションの種があって驚きました。

※カシオ、2.5DプリントシステムDA-1000TD
https://www.casio.co.jp/release/2018/0508_da-1000td/

500万円もするそうですが、印刷で凹凸のあるフルカラーデザインを出力できるなんて驚きですね。これは確かに稀少な存在です。

ところで、どうしてカシオは、電卓から撤退しないのでしょう。電卓だって十分にコモディティ化してますよね。決算説明会資料を見ると、電卓は、関数電卓を学販で売って好調を維持しているようです。更に、ハードからソフトにシフトして、電子教科書にもチャレンジするとのことです。電子教科書の中で関数電卓が使えるようになるということでしょうか。

---引用はじめ
【関数電卓】
■GAKUHAN活動の継続推進と偽物駆逐強化
・安定した学生市場で毎期継続的に売上確保できるビジネスモデル
・授業/試験の変化に対応した取り組み実施
■ビジネスモデルの多様化
・ハード中心からソフトウェアビジネス対応へ
米国で電子教科書出版社と提携し事業拡大

---引用おわり

電卓と言っても、未だコモディティ化してない関数電卓を、学校教育の場面で売っていくということなんですね。教育現場での関数電卓の扱いが変化しているんだそうです。教育現場における関数電卓の扱いが、禁止 → 許可 → 推奨 → 義務へと変化しているんだそうです。確かに20世紀は「禁止」でしたね。何でも手で計算しろと言われましたね!それが変化してるんですか。計算の考え方が分かれば手で計算することは重視しないというカリキュラムに変化してるんですかね。なるほど、教育内容の変化に合わせてビジネスモデルを変化させているという訳なんですね。社名も「カシオ計算機」ですし、計算機から撤退するわけにはいきませんよね。イノベーションのジレンマを回避するために試行錯誤をしているということですね。

※参考書籍、クレイトンクリステンセン