ベルギー王立天文台が毎日公表している太陽の黒点周期のグラフでございます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/太陽活動周期
https://en.wikipedia.org/wiki/Solar_cycle
太陽中心の核融合反応で発生した熱が、太陽表面の対流層を通じて太陽表面に伝播していくが、対流のムラにより表面運動の活性が高い時期は、黒点と白斑が同時に沢山できるが、活性が低下すると黒点が減少して、僅かに太陽の明るさが「暗く」なるのだそうです。しかし、その暗さは、地球の気温を0.1度下げる程度ということです。太陽からの放射エネルギーは最大0.2パーセント程度変動すると観測されています。
太陽活動が活発な時期と停滞している時期は、おおむね11年周期で繰り返されてきました。比較的正確に太陽黒点の量を数え始めたのが西暦1755年からで、2019年はサイクル24の終盤に差し掛かっているということです。サイクル23終盤2008年はリーマンショックがありましたし、サイクル22終盤1997年はアジア通貨危機がありました。景気イベントと太陽活動には不思議な一致が見られるのです。2019年から2020年にかけて、サイクル24が終わると言われており太陽活動が低下する時期になるため、何らかの経済イベントが発生しても不思議は無いのです。
景気変動と太陽黒点数の関係を最初に論じたのは19世紀イギリスの経済学者ウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズと言われています。彼の太陽黒点説は当初農業生産性との連動のみ着目されましたが、現代では経済全体との関連性を主張するエコノミストも現れています(下記参考書籍参照)。
10年前後の景気波動は、19世紀イギリスの経済学者クレマン・ジュグラーにちなんで「ジュグラーサイクル」と呼ばれていますが、このサイクルと黒点周期には不思議な一致が見られるのです。
※国立環境研究所の参考記事
https://www.nies.go.jp/whatsnew/2013/20130830/20130830.html
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20170410/20170410.html
太陽光を浴びることにより人の体内でビタミンDが合成され、血中ビタミンD濃度上昇によりウツ病の発症が予防されると言われています。北欧などでは冬季日照不足の時期に「冬季うつ病」があると言われます。太陽光の量が人の気持ちに作用するのであれば、景気にも影響あるということは「なんとなく」理解できることです。
※参考書籍