https://www.ministop.co.jp/corporate/release/assets/pdf/20191226_10.pdf
コンビニのミニストップさんが、淹れたてコーヒーを80円にするというニュースがありました。
https://www.ministop.co.jp/corporate/release/assets/pdf/20190619_10.pdf
そういえばミニストップさんは今年7月から、おにぎり100円販売も開始していました。
20世紀に、管理人が小学校の授業で、「物価にはインフレとデフレがある」と習ったとき、郵便切手の料金とか、バス電車代が数年おきに値上がりしており、銀行預金の利息も5%とかついていて、「デフレなんてほんまかいな?有り得るの?」と心底不思議でしたが、21世紀になって現実化してきたのです。小学生の時は、「物価が下がるなんて最高じゃん!」と思いましたが、現実世界では、失業率が上がり、給料もあがらず、不景気の結果なのですね。
ところが、2019年の年末、失業率は超低水準で、景気拡大期間も記録更新中で、株価も上昇しているのですが、何故か、このようなデフレ的なニュースが出現しています。
※総務省統計局、消費者物価指数ページhttps://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/index-z.html
不思議に思って消費者物価指数を調べてみたら、
2015年基準 消費者物価指数 全国 2019年(令和元年)11月分 (2019年12月20日公表)
(1) 総合指数は2015年を100として102.3
前年同月比は0.5%の上昇 前月比(季節調整値)は0.2%の上昇
(2) 生鮮食品を除く総合指数は102.2
前年同月比は0.5%の上昇 前月比(季節調整値)は0.2%の上昇
(3) 生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は102.1
前年同月比は0.8%の上昇 前月比(季節調整値)は0.1%の上昇
こんな数値となっておりました。いちおうプラスなんですね。でも、良く見ると、生鮮食品は前年同月比も前月比もマイナスとなっておりました。
生鮮食品の物価指数105.5、前年同月比マイナス3.5、前月比マイナス2.1。
生鮮食品は一般庶民の生活感覚に近い数値だとおもいますが、それがマイナスになっているのです。それをミニストップが敏感に察知して、おにぎり100円やコーヒー80円戦略を打ち出して来たということのようです。デフレの足音は「不景気の足音」でもあります。2012年12月16日の衆議院選挙から、もう7年が過ぎました。アベノミクス8年目です。流石にそろそろ息切れが来る頃かもしれません。
デフレになりますと、法定通貨以外の、全てのモノやサービスや、株や不動産などの価格が下落しますが、法定通貨の中でも比較的安全な通貨の価値が上がり、比較的危険であると見られる通貨の価値が下がります。例えば、貿易赤字が大きく、経常収支も赤字の国の法定通貨よりも、経常収支黒字国の通貨の価値が上がることになります。
imf world economic outlook 2019-10より経常収支ランキング
1位、ドイツ 289.51ビリオンUSドル
2位、日本 175.26ビリオンUSドル
3位、ロシア 113.46ビリオンUSドル
4位、オランダ 99.45ビリオンUSドル
5位、韓国 76.41ビリオンUSドル
6位、サウジアラビア 72.33ビリオンUSドル
7位、スイス 72.17ビリオンUSドル
8位、台湾 71.99ビリオンUSドル
9位、シンガポール 65.07ビリオンUSドル
10位、イタリア 52.04ビリオンUSドル
11位、中国 49.09ビリオンUSドル
191位、アメリカ -490.98ビリオンUSドル
つまり、デフレ不景気となれば、円高は避けられないということになります。では、「暗号通貨」はどうなるでしょう?これは答えのない問題ですが、現在のところ、昨年10月からのビットコインと金融市場の連動性などを考慮しますと、「デフレではビットコンも下がる」と考えることができそうです。
つまり、仮想通貨とか暗号通貨とか言いながら、現時点ではビットコインは金融商品の一部と見なされていることになります。これが本当に通貨に変容していった場合は、資金の避難先が暗号通貨になり、「デフレになるとビットコインが上がる」ということになります。管理人は、そういう時代が来ると思っています。その目安は、通貨供給量の逆転ですね。法定通貨の流通量と、暗号通貨の流通量が逆転した時に、そのような時代が来たということになります。
参考数値を提示します。
※日銀のマネーストック統計
https://www.boj.or.jp/statistics/money/ms/index.htm/
M1 = 現金通貨+預金通貨(預金通貨の発行者は、全預金取扱機関)
M2 = 現金通貨+預金通貨+準通貨+CD(預金通貨、準通貨、CDの発行者は、国内銀行等<マネーサプライ統計の M2+CD
対象預金取扱機関と一致>)
M3 = 現金通貨+預金通貨+準通貨+CD(預金通貨、準通貨、CDの発行者は、全預金取扱機関)
これによると、2019年11月のM1のうち日本の現金流通量は、102.3兆円ということです。今、仮想通貨は全部あわせても世界で21兆円程度ですから、まだまだ法定通貨には及ばないと分かります。しかし、その差は毎年減っていますから、動向に注意が必要でしょう。
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