エルモ囲いが升田幸三賞を受賞

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ご存じでしたか、AI将棋ソフトelmoが好む「エルモ囲い」と呼ばれるようになった作戦が、毎年4月に発表される将棋連盟の革新的な新手、戦法を編み出した者に対して贈られる「升田幸三賞」を受賞したことを!

エルモ囲いは、こんな囲いです。

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7九金の上に玉が居て、6八銀が、5七銀と5九金に連結しているという囲いなのですね。金銀の連結は良いのですが、人間から見ると「金の上に玉が居る」というのは上からの攻撃に弱そうだなあと感じてしまう囲いになります。これが意外に堅くて勝率が良かったわけです。

このことは「AIが創造性を獲得した」ということを意味します。

他の分野で言えば、「AIが新しい科学的発見をした」「AIが新しい薬を発明した」「AIが新しい芸術作品を創造した」ということになります。そしてそれが年間最高の成果であると人間が判断したということになります。AIがノーベル賞を受賞する日も近いのかもしれません。

AIはコンピューター内部でひたすらデジタル計算をしているだけなのですが、その計算の積み重ねにより、今まで人類が思いつかなかったような「新手」を発見してしまったということになります。

このニュースのインパクトを正確に認識するためには、升田幸三賞の意味、升田幸三の偉大さを正確に知る必要がありますし、過去に升田幸三賞を受賞した戦法の革命的な凄さを知る必要があるでしょう。結局のところプロ棋士にならないと正確な理解はできないのかもしれませんが、素人でも雰囲気は伝わってきます。

普通の人間程度の能力ではなく、トップ棋士の最高の栄誉のレベルまでAIの能力は高められているということになります。AI将棋ソフトponanzaが名人に勝ったという第2期電王戦事件(2017年5月20日)のレベルを超えた驚きです。

人間に残された仕事は無く、もはや人間は仕事をする必要が無いということを真に理解する必要があるでしょう。

※参考書籍

村田顕弘、対振り飛車の大革命 エルモ囲い急戦

山本一成、人工知能はいかにして名人を超えたのか

升田幸三、名人に香車を引いた男

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