グラミン銀行（Grameen Bank）は、バングラデシュにあるマイクロファイナンスを推進する機関で、貧困層の銀行を標ぼうしています。「グラミン」という言葉は「村（gram）」という単語に由来します。本部はバングラデシュの首都ダッカ。チッタゴン大学経済学教授であったムハマド・ユヌスが銀行サービスの提供を農村の貧困者に拡大し、融資システムを構築するための可能性について調査プロジェクトを立ち上げたことに端を発し1983年に創設されました。マイクロクレジットと呼ばれる貧困層を対象にした比較的低金利の無担保融資を主に農村部で行っている。銀行を主体として、インフラ・通信・エネルギーなど、多分野で「グラミン・ファミリー」と呼ばれるソーシャル・ビジネスを展開しており、2006年ムハマド・ユヌスとグラミン銀行がノーベル平和賞を受賞しています。
貧者の銀行、グラミン銀行の１２の貧困削減指標と１８の決意を引用します。
持続可能性の観点が含まれており、ちょっとSDGsに似ています。
https://grameenbank.org/methodology/12-poverty-alleviation-indicators
家族が次の基準を満たしている場合、メンバーは貧困から抜け出したと見なされます。
- 借主の各メンバーは、家族と一緒に堂々と暮らすために、少なくともトタン屋根の家を持っています。自分の土地に建てられ、少なくとも 80,000 BDT の価値があります。
- 家族はスツールまたはベッドで寝るように手配されています。
- 家族はきれいな水を飲み、家事できれいな水を使います。
- メンバーの家族の6歳以上の心身ともに健康な子供は全員、就学または初等教育を修了しています。
- メンバーは、毎週 BDT 500 / 少なくとも BDT 2000 以上の分割払いを月単位で支払います。
- 家族は衛生的なトイレを使用します。
- 家族は、日常的に使用するのに十分な衣類を持っています。ショール、セーター、毛布などの冬用の防寒着と、蚊から身を守るための蚊帳があります。
- 家族のより良い生活のために、家族は裏庭での野菜の栽培、植林などの追加収入源を持っているため、追加収入から分割払いを行うことができます。
- メンバーは、普通預金口座に少なくとも 10,000 BDT の年間平均残高を維持しています。
- 家族には食糧不足はなく、家族は栄養価の高い食糧を買う余裕があります。
- 家族は公衆衛生を認識しており、医療費を支払う余裕があります。
- 家族は、宗教的な祭典や社交行事を見学できます。
https://grameenbank.org/methodology/18-decision
- 私たちは、センターのメンバーを通じてグラミン銀行を繁栄する組織にするために、人生のあらゆる分野で次の4つの原則を反省します：規律、団結、勇気、勤勉
- 私たちは、家族に繁栄をもたらすことによって、生活の質を向上させます。
- 安全な宿泊施設を手配いたします。改良された丈夫な家を一日も早く建てます。
- 一年中野菜を栽培し、野菜をたくさん食べて自分たちの栄養を満たし、売って収入を増やします。
- 植え付けの時期には、できるだけ多くの苗木を植えて、環境を保護し、私たち自身のリソースを作成します。
- 私たちは、最大 2 人の子供を持つことによって、家族を小さく保つことを計画します。可能であれば、1つが優先されます。私たちは、子供たちにあらゆる種類の予防接種を確実に行います。
- 私たちは、センターのメンバーのすべての子供たちの教育を保証し、技術的および高等教育で彼らを教育するものとします。
- 私たちは、私たちの環境を清潔に保ち、家族全員の健康管理を確保します。
- 衛生的なトイレを使用し、石鹸で手をきれいにします。
- 井戸水を飲みましょう。私たちはすべての家事で純水を使用します。
- 私たちは、息子と娘の結婚において持参金を避け、児童婚を楽しませません。婚姻届の確認をいたします。
- 私たちは皆をよく扱います。私たちは家族の中で、社会の中で共に生きていきます。
- 私たちは、子供たちを自立させるために、新しい起業家を生み出します。
- 私たちは常にお互いに助け合います。センターの誰かが危険にさらされたら、一緒に危機から救い出しましょう。
- 取引を行う際には注意が必要です。通帳なしでは取引せず、通帳は自分のものと一緒に保管します。
- 私たちは定期的にセンターミーティングに出席し、ローンを定期的に返済します。
- 私たちは貯金に注意を払い、定期的に銀行に貯金します。
- 私たちは、私たちのセンターで規律を確保します。みんなで社会貢献活動を行います。
2023年2月時点で、１バングラディシュタカBDTは、約1.2円ということです。銀行預金の平均残高が12000円を超えたら貧困脱出というのですから、壮絶な貧困状況が推察されてしまいます。１２の貧困削減指標も１８の決意も「今現在実現できていないこと」の裏返しだと思うと大変なことだなあと思ってしまいます。
シンギュラリティ革命の時代には、格差が拡大され、社会の大多数が貧困層に転落すると予想されています。つまり、シンギュラリティの時代に、人々はマイクロファイナンスを利用することになります。２１世紀の子供達は、あらゆる従来型ファイナンスを拒否し、無借金経営あるいはマイクロファイナンスを検討すべきでしょう。銀行サービスが変わっていく流れを感じてください。
従来型の強欲ビジネスが通用しなくなり、２１世紀のソーシャルビジネスが主流に変わっていくでしょう。衣食住のすべての場面で生産性革命が進展し、従来のビジネスモデルの中に人類の役割は無くなり、精神的な満足を与えるソーシャルビジネス、社会慈善活動の割合が高まると予想されています。人々は、人生のやりがいを従来型ビジネスではなく、ソーシャルビジネスの中に見つけるべきでしょう。
２１世紀の子供たちは、親世代の常識、自分自身が生まれ育ってきた常識を捨てなければなりません。収入についても、支出についても、従来の常識が通用しなくなります。当然、借り入れの方法や内容についても従来の常識が通用しないのです。
※参考記事
SDGs
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