南極半島の北端に位置するアルゼンチンのエスペランサ基地で、2020年2月6日に18.3℃の最高気温記録を観測したとアルゼンチンの国家気象サービス(SMN)は発表しました。
WMO(世界気象機関)の気象気候記録委員会は、これが実際に南極大陸の新しい記録であるかどうかを検証する作業に入りました。
「これまでに見てきたすべてのものが正当な記録の可能性を示していますが、SMNからの完全なデータと観測条件に関する資料が得られたら、正式な評価を開始します。」WMOの天気気候記録報告者Randall Cervenyは、この記録が、短期的には地域的なフェーン現象に関連している可能性があると述べています。
この最高温度記録の検証作業は、地球の最終的なフロンティアのひとつである南極大陸の天気と気候の概要を把握するのに役立つため、非常に重要です。北極と同様に南極は、天気の観測と予報に関してあまり研究が進んでいません。どちらも気候と海洋の状況に作用し、海面上昇に重要な役割を果たしています。
南極圏つまり緯度60度より南の場所における観測史上最高気温は、 1982年1月にシグニー島で観測された19.8℃です。
南極半島(南アメリカに近い北西端)は、地球上で最も急速に温暖化する地域の1つで、過去50年間でほぼ3℃気温上昇しています。南極の氷床から毎年失われる氷の量は、1979年から2017年の間に少なくとも6倍に増加しました。氷の損失の大部分は、特に西部の比較的暖かい海水の侵入により、下から氷棚が溶けることによって起こっています。
南極は、1400万平方キロメートル(オーストラリアの約2倍)にまたがり、寒く、風が強く、乾燥しています。年間平均気温は、南極海岸の約-10℃から内陸部の最標高部で-60℃まで分布しています。その巨大な氷床の厚さは最大4800mで、世界の淡水の90%を含んでおり、これがすべて溶けたら海面は約60メートル上昇してしまいます。
いま毎日起きている温室効果ガス濃度の変化や地球温暖化の事実をできるかぎり正確に把握すべきでしょう。海水面が上昇して、不動産の価値の大変動が起き、台風や水害などが過去に経験したことないレベルに到達し、従来のビジネスモデルが一夜にして崩壊してしまう可能性もあるのです。
今まで価値のあった不動産や株式の価値が無くなり、今まで価値の無かった不動産や株式の価値が暴騰するのです。そこから派生して、今まで価値のあった学歴や資格や金融商品の価値が無くなり、今まで価値の無かった学歴や資格や金融商品の価値が暴騰し得るのです。
思い出して下さい、東日本大震災で福島第一原子力発電所が水素爆発して東京電力が倒産寸前まで追い込まれた歴史を。
これからの人類の主要テーマは「持続可能性」ということになります。20世紀には開発が主要議題でしたが、21世紀は「生き残れるかどうか」が主要議題となるのです。
2022-8-7追記
地球温暖化防止のためのカーボンニュートラル対策で、アンモニア燃焼と合成メタン(メタネーション)の研究が進められています。アンモニアはNH3なので燃やしても二酸化炭素が排出されません。合成メタンはCO2と水素からCH4メタンを合成して、都市ガスとして使うものです。アンモニア合成は20世紀に開発されたハーバーボッシュ法、メタン合成はサバティエ反応が使われますが、触媒や温度や圧力条件などを変えて高効率化する研究が続けられています。
※参考記事
SDGs
※参考書籍
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