家をせおって歩く

村上慧、家をせおって歩く(かんぜん版)、福音館書店

世の中には色々な人が居るものです。美大卒のアーティストが、発泡スチロールで背負える家を造り、背負って歩いて、寝袋で寝るという方法で旅をする話の本です。

普通の芸術家は作品を造りますが、この方は、家を造り、ライフスタイルも造って行きます。家の周りの町全体が生活圏になるので、部屋の間取り図は、コンビニやスーパーや近隣の公衆トイレや銭湯も含めたものになります。旅先で様々な出会いがあり、様々な交流があります。

※この本の生活システム

  • トイレ→公衆トイレ(ペットボトルが緊急トイレ)。
  • 風呂→銭湯、日帰り入浴。
  • 食事→コンビニかスーパーで調達、ファミレスも。
  • 収入→各地の家の絵を描いて、それを売る。
  • 連絡→スマホとノートパソコン。
  • 電気→携帯型ソーラーパネル、店舗などで充電することも。
  • 洗濯→3日分の衣類を持ち歩いてコインランドリー。

そして何と、スウェーデンに行ったり、韓国に行ったりして、そこでも家を背負って生活してしまうんですね。本人は、「私は私」と思ってるかも知れませんが、余計なモノを排除してコストの掛からない生活という意味で、ミニマリストに分類される話かと思います。従来の常識をゼロから考えなおしてみるということは、とてもエキサイティングな事です。

考えてみれば、17世紀元禄年間に松尾芭蕉と弟子の曾良は、日本全国を俳句描写の旅に出掛け、方々で掛け軸を書いたりして各地の有力者の世話になったりして生活を維持しました。いつの時代でも、自由な発想で精神を解放することはできるということですね。

※参考記事

自作の小屋で暮らそう-Bライフの愉しみ

FIRE movement

森の生活

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