無政府原始主義

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オフグリッドの記事を検索していて、wikipedia のオフグリッドの英語項目からリンクされているのを発見して思わず読んでしまいました。人間性を失わせるような現代社会の政府の介入を拒否し、脱文明化し、原始時代の生活に戻ろうとする運動です。電力会社の送電網を拒否する(Off-the-grid)のも、原始主義の運動のひとつになります。普通の無政府主義者(反権威主義、ロックンローラー)ではなく、文明化まで拒否するところがポイントです。人間中心主義の復興運動と言っても良いでしょう。環境問題に着目するグリーンアナーキズム(Green anarchism、緑の無政府主義)や、人間性の解放を主張する裸体主義Naturism,Nudism や、動物の解放を主張するヴィーガナーキズムVeganarchism菜食主義も類義語になります。確かに原始人は裸体だったかもしれませんが、狩猟採集民は肉食はしていたでしょうし、どこまで遡るかは難しい問題です。

英語の Anarcho-primitivism のwikipedia記事には、様々な言語版記事へのリンクがあるのですが、何故か日本語リンクがありません。日本語のwikipediaには該当する記事が無いのです。団体行動が得意で団体所属意識が強い日本人には興味関心の薄い分野なのかもしれません。

原始無政府主義の最初の批判対象は、農業革命です。農業革命が文明化の第一歩であり、これにより、社会的格差、労働の強制、物質主義を生じたというのです。

原始無政府主義者のスローガンを列挙します。

  • 非産業化せよ
  • 労働の分業を廃止せよ
  • 専門職を廃止せよ
  • 大規模組織化テクノロジーを放棄せよ
  • 文明化されていない生活様式を取り戻せ
  • 再野生化せよ

無政府原始主義者は、文明化の弊害を除去するためには、文明化に関係するあらゆる制度や習慣を拒否するしかないと考えます。それで、現代社会を統治している政府の介入も拒否するわけです。政府どころか、民間企業でも、隣近所の住人でも、全部拒否してしまいます。それで、ヘンリー・ソローが実践した単独の森の自給自足生活が理想の生活になるわけです。文明化を拒否することにより、現代社会で失われてしまった野性的な喜びと真の人間性を回復することができます。

シンギュラリティの時代には、AIバイオテクノロジーにより、人々の生活は益々疎外感(本末転倒感覚)に満ちたものになりつつあります。我々がスマホを操作しているのか、それともスマホが我々の行動を操作しているのか、分からない時代です。スマホは、FANGを始めとする巨大IT企業が操っています。森の生活を実践することは難しいかも知れませんが、このような社会構造を認識してどうしたらよいか考えること、抗議していくこと、生活の一部でも修正することが大事になってくるでしょう。

※参考記事

森の生活

bobos

サバイバル生活(節約作戦)

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