株式会社ニコンが2019年11月7日に発表した、2020年3月期第2四半期決算短信において、第2四半期単独の映像事業売上が517億円で、15億円の赤字となったことがあきらかになりました。
※第二四半期決算短信データ
https://www.nikon.co.jp/ir/ir_library/result/pdf/2020/20_2qf_d_j.pdf
※カメラ事業赤字に関する記事
https://www.google.com/search?q=ニコンカメラ事業赤字
このニュースを10年前の人に伝えたら「ウソでしょ?」と言われたでしょうし、20年前の人に伝えたら「ふざけるな!」と怒られてしまったところでしょう。カシオは2018年5月に一般向けデジタルカメラ事業から撤退していますが、ニコンの場合は祖業ですしプロ向け機材がありますので簡単に撤退することができない事情があります。
これはいわゆる「ゲームチェンジ」という事が起きているわけです。特定分野で競争の構造が変化し、従来の勝者が敗者となり、従来の敗者が勝者になるという下克上が起きています。新しい勝者は画像センサーメーカーとスマホメーカーです。カメラはスマホに付いてくるので買う必要が無くなった、という恐るべき変化が訪れてしまったのです。スマホカメラも駆け出しの頃は単品販売されているデジカメに遠く及ばない画質でしたが、センサーの改良で恐るべき進化を遂げています。レンズが小さいというハンディも、2眼、3眼、4眼などレンズを増やすことで一般用途では克服しつつあります。
ゲームチェンジに直面したら、正しい対処法は「ブルーオーシャン戦略」です、血みどろ競争のレッドオーシャンを脱出し、「誰も居ない」大洋に漕ぎ出すのです。もちろん、新規事業となりますので、収入も未知数の危険な賭けに見えます。しかし、それしか生き残り策は無いのです。
※参考記事
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